Michael Debus: Trinität
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作品について
ミヒャエル・デーブス著『三位一体|上下巻』のブックデザインを行なった。本書は2013年、2014年の二度に亘って氏が日本へ来日した際に語られた『三位一体論』を書籍化したものである。
氏は本書において三位一体論——二元論を前進させる新たな世界観——に取り組んでいる。氏はそれを説明する為に「一度、抽象の世界へ行かなければならない」と語り、聴衆を抽象の世界へ導こうとする。が、それに「失敗」(上巻)している。何故なら「日本人は色彩と多様性に溢れた世界[. . .]は好きでも、その世界の背後にある本質的な領域には興味が無い。[. . .]命に満ちた多様性の世界から統一的な領域へと昇ると、そこには色彩を持たない概念だけの『抽象的な』世界が広がっているからだ」。(上巻)
そこで氏が説明に失敗した抽象的な世界観を視覚的に全面に押し出した。これによって読者が抽象的な世界を通って本書に向かい合えるよう意図した。モティーフには三位一体論に相応しい三角と十字を選択した。また日本には「上下巻」で一セットという概念がある。これをスイッチのON/OFFのようなイメージで抽象化し、それぞれのモティーフに当てはめた。
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